2006/02/25(土) JRPS大阪支部・福祉講演会
「障害者自立支援法で福祉制度はどうなるの?」講演資料




2006/02/25(土) JRPS大阪支部・福祉講演会
演題 「障害者自立支援法で福祉制度はどうなるの?」
講師 日本ライトハウス視覚障害リハビリテーションセンター 面高 雅紀 先生に
厚生労働省/社会福祉法人全国社会福祉協議会 作成のパンフレットをもとに講演していただきました。


★「障害者自立支援法における新制度説明パンフレット」はこちらへ

講演で参照した主な内容は 以下のとおりです。
詳細については パンフレット等をご参照ください。





平成18年4月、障害者自立支援法が施行されます

はじめに
障害者自立支援法のポイント
 福祉サービスの体系はこう変わります
利用の手続きはこう変わります
利用者負担の仕組みはこう変わります
あなたの利用者負担はこうなります
障害に係る公費負担医療は自立支援医療に変わります
補装具と日常生活用具の制度はこう変わります
障害児施設は契約方式に変わります






はじめに

障害保健福祉施策は、平成15年度からノーマライゼーションの理念に基づいて導入された支援費制度により、飛躍的に充実しました。
しかし、次のような問題点が指摘されていました。
@身体障害・知的障害・精神障害といった障害種別ごとに縦割りでサービスが提供されており、施設・事業体系がわかりにくく使いにくいこと
Aサービスの提供体制が不十分な地方自治体も多く、必要とする人々すべてにサービスが行き届いていない(地方自治体間の格差が大きい)こと
B支援費制度における国と地方自治体の費用負担のルールでは、増え続けるサービス利用のための財源を確保することが困難であること

 こうした制度上の課題を解決するとともに、障害のある人々が利用できるサービスを充実し、いっそうの推進を図るために、障害者自立支援法が制定されました。




障害者自立支援法のポイント

@障害の種別(身体障害・知的障害・精神障害)にかかわらず、障害のある人々が必要とするサービスを利用できるよう、サービスを利用するための仕組みを一元化し、施設・事業を再編
A障害のある人々に、身近な市町村が責任をもって一元的にサービスを提供
Bサービスを利用する人々もサービスの利用量と所得に応じた負担を行うとともに、国と地方自治体が責任をもって費用負担を行うことをルール化して財源を確保し、必要なサービスを計画的に充実
C就労支援を抜本的に強化
D支給決定の仕組みを透明化、明確化
障害のある人々の自立を支えます。




障害者自立支援法による、総合的な自立支援システムの全体像は、自立支援給付と地域生活支援事業で構成されています

市町村
自立支援給付
介護給付
  居宅介護(ホームヘルプ)
  重度訪問介護
  行動援護
  重度障害者等包括支援
児童デイサービス
  短期入所(ショートステイ)
  療養介護
  生活介護
  施設入所支援
  共同生活介護(ケアホーム)
訓練等給付
  自立訓練
  就労移行支援
  就労継続支援
  共同生活援助(グループホーム)
自立支援医療
  (旧)更生医療
  (旧)育成医療※
  (旧)精神通院公費※
  ※実施主体は都道府県等
補装具

地域生活支援事業
相談支援(関係機関との連絡調整、権利擁護)
 コミュニケーション支援(手話通訳派遣等)
 日常生活用具の給付又は貸与
 移動支援
 地域活動支援センター(創作的活動、生産活動の機会提供、社会との交流促進等)
 福祉ホーム
 居住支援
 その他の日常生活又は社会生活支援
 
都道府県
地域生活支援事業
専門性の高い相談支援
広域的な対応が必要な事業
人材育成 等


地域生活支援事業とは
市町村の創意工夫を図るとともに、利用者の状況に応じて柔軟に対応することが求められるコミュニケーション支援、ガイドヘルプ(移動支援)、地域活動支援センター等の事業があります。
詳しい事業内容や利用者の負担はそれぞれの市町村ごとに異なります。





福祉サービスの体系はこう変わります(平成18年10月から)

サービスは、個々の障害のある人々の障害程度や勘案すべき事項(社会活動や介護者、居住等の状況)をふまえ、個別に支給決定が行われる「障害福祉サービス」と、
市町村の創意工夫により、利用者の方々の状況に応じて柔軟に実施できる「地域生活支援事業」に大別されます。
「障害福祉サービス」は、介護の支援を受ける場合には「介護給付」、訓練等の支援を受ける場合は「訓練等給付」に位置付けられ、それぞれ、利用の際のプロセスが異なります。
サービスには期限のあるものと、期限のないものがありますが、有期限であっても、必要に応じて支給決定の更新(延長)が可能となります。

福祉サービスに係る自立支援給付等の体系
現行サービス
居宅サービス
ホームヘルプ(身・知・児・精)
デイサービス(身・知・児・精)
ショートステイ(身・知・児・精)
グループホーム(知・精)
施設サービス
重症心身障害児施設(児)
療護施設(身)
更生施設(身・知)
授産施設(身・知・精)
福祉工場(身・知・精)
通勤寮(知)
福祉ホーム(身・知・精)
生活訓練施設(精)
  (注)表中の「身」は「身体障害者」、「知」は「知的障害者」、「精」は「精神障害者」、「児」は「障害児」のことです。



新サービス
介護給付
居宅介護(ホームヘルプ)
自宅で、入浴、排せつ、食事の介護等を行います

重度訪問介護
重度の肢体不自由者で常に介護を必要とする人に、自宅で、入浴、排せつ、食事の介護、外出時における移動支援などを総合的に行います

行動援護
自己判断能力が制限されている人が行動するときに、危険を回避するために必要な支援、外出支援を行います

重度障害者等包括支援
介護の必要性がとても高い人に、居宅介護等複数のサービスを包括的に行います

児童デイサービス
障害児に、日常生活における基本的な動作の指導、集団生活への適応訓練等を行います

短期入所(ショートステイ)
自宅で介護する人が病気の場合などに、短期間、夜間も含め施設で、入浴、排せつ、食事の介護等を行います

療養介護
医療と常時介護を必要とする人に、医療機関で機能訓練、療養上の管理、看護、介護及び日常生活の世話を行います

生活介護
常に介護を必要とする人に、昼間、入浴、排せつ、食事の介護等を行うとともに、創作的活動 又は 生産活動の機会を提供します

障害者支援施設での夜間ケア等
(施設入所支援)
施設に入所する人に、夜間や休日、入浴、排せつ、食事の介護等を行います

共同生活介護(ケアホーム)
夜間や休日、共同生活を行う住居で、入浴、排せつ、食事の介護等を行います

訓練等給付
自立訓練(機能訓練・生活訓練)
自立した日常生活又は社会生活ができるよう、一定期間、身体機能又は生活能力の向上のために必要な訓練を行います

就労移行支援
一般企業等への就労を希望する人に、一定期間、就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練を行います

就労継続支援(雇用型・非雇用型)
一般企業等での就労が困難な人に、働く場を提供するとともに、知識及び能力の向上のために必要な訓練を行います

共同生活援助(グループホーム)
夜間や休日、共同生活を行う住居で、相談や日常生活上の援助を行います


地域生活支援事業
移動支援
円滑に外出できるよう、移動を支援します

地域活動支援センター
創作的活動又は生産活動の機会の提供、社会との交流等を行う施設です

福祉ホーム
住居を必要としている人に、低額な料金で、居室等を提供するとともに、日常生活に必要な支援を行います



日中活動と住まいの場の組み合わせ

入所施設のサービスを、昼のサービス(日中活動事業)と夜のサービス(居住支援事業)に分けることにより、サービスの組み合わせを選択できます。
 事業を利用する際には、利用者一人一人の個別支援計画が作成され、利用目的にかなったサービスが提供されます。
 例えば、現在、身体障害者療護施設を利用している、常時介護が必要な方は、日中活動事業の生活介護事業と、居住支援事業の施設入所支援を組み合わせて利用することができます。地域生活に移行した場合でも、日中は生活介護事業を利用し続けることが可能です。

見直し後
日中活動の場
以下から一ないし複数の事業を選択
    療養介護(医療型)※
    生活介護(福祉型)
    自立訓練(機能訓練・生活訓練)
    就労移行支援
    就労継続支援(雇用型・非雇用型)
    地域活動支援センター(地域生活支援事業)
    ※療養介護については、医療機関への入院とあわせて実施

プラス

住まいの場
  障害者支援施設の施設入所支援又は
  居住支援(ケアホーム、グループホーム、福祉ホームの機能)






利用の手続きはこう変わります

支給決定までの流れ

障害者の福祉サービスの必要性を総合的に判定するため、支給決定の各段階において、
@障害者の心身の状況(障害程度区分)
A社会活動や介護者、居住等の状況
Bサービスの利用意向
C訓練・就労に関する評価を把握し、その上で、支給決定を行う。

介護給付を希望する場合
相談・申し込み(相談支援事業者)(市町村)
利用申請
障害程度区分の一次判定(市町村) 
@障害者の心身の状況を判定するため、106項目のアセスメントを行います
二次判定(審査会)(医師意見書) 
A審査会は、障害保健福祉をよく知る委員で構成されます
障害程度区分の認定(市町村)
B介護給付では区分1から6の認定が行われます
勘案事項調査 
地域生活 就労 日中活動 介護者 居住 など(市町村)
サービスの利用意向の聴取(市町村)
支給決定(市町村)

訓練等給付を希望する場合
相談・申し込み(相談支援事業者)(市町村)
利用申請
障害程度区分の一次判定(市町村) 
@障害者の心身の状況を判定するため、106項目のアセスメントを行います
勘案事項調査 
地域生活 就労 日中活動 介護者 居住 など(市町村)
サービスの利用意向の聴取(市町村)
暫定支給決定(市町村)
訓練・就労評価項目→個別支援計画 
一定期間、サービスを利用し、
@ご本人の利用意思の確認 Aサービスが適切かどうかを確認
確認ができたら、評価項目にそったお一人お一人の個別支援計画を作成し、その結果をふまえ本支給決定が行われます。
支給決定(市町村)





利用者負担の仕組みはこう変わります(平成18年4月から)

利用者負担は、所得に着目した応能負担から、
サービス量と所得に着目した負担の仕組み(1割の定率負担と所得に応じた月額上限の設定)に見直されるとともに、
障害種別で異なる食費・光熱水費等の実費負担も見直され、
3障害共通した利用者負担の仕組みとなります。
定率負担、実費負担のそれぞれに、低所得の方に配慮した軽減策が講じられています。

利用者負担に関する配慮措置
入所施設利用者(20歳以上)
定率負担
@利用者負担の月額上限設定(所得段階別)
A個別減免
C高額障害福祉サービス費(世帯での所得段階別負担上限)
G生活保護への移行防止(負担上限額を下げる)
食費・光熱水費
D補足給付(食費・光熱水費負担を軽減)
グループホーム利用者
定率負担
@利用者負担の月額上限設定(所得段階別)
A個別減免
C高額障害福祉サービス費(世帯での所得段階別負担上限)
G生活保護への移行防止(負担上限額を下げる)
食費・光熱水費
   従来より食費や居住費については実費で負担。新たな負担は発生しませんが、通所施設を利用した場合にはFの軽減措置が受けられます。
通所施設利用者
定率負担
@利用者負担の月額上限設定(所得段階別)
B社会福祉法人が利用者負担軽減措置を行った場合の公費助成(経過措置)
C高額障害福祉サービス費(世帯での所得段階別負担上限)
就労継続支援事業(雇用型)を利用の場合、事業主の負担による減免措置
G生活保護への移行防止(負担上限額を下げる)
食費・光熱水費
F食費の人件費支給による軽減措置(3年間)
ホームヘルプ利用者
定率負担
@利用者負担の月額上限設定(所得段階別)
B社会福祉法人が利用者負担軽減措置を行った場合の公費助成(経過措置)
C高額障害福祉サービス費(世帯での所得段階別負担上限)
G生活保護への移行防止(負担上限額を下げる)
入所施設利用者(20歳未満)
定率負担
@利用者負担の月額上限設定(所得段階別)
B社会福祉法人が利用者負担軽減措置を行った場合の公費助成(経過措置)
C高額障害福祉サービス費(世帯での所得段階別負担上限)
G生活保護への移行防止(負担上限額を下げる)
食費・光熱水費
E補足給付(食費・光熱水費負担を軽減)

1 月ごとの利用者負担には上限があります
障害福祉サービスの定率負担は、所得に応じて次の4区分の月額負担上限額が設定され、
ひと月に利用したサービス量にかかわらず、それ以上の負担は生じません。
生活保護
生活保護受給世帯
月額負担上限額
0円
低所得1
市町村民税非課税世帯で、サービスを利用する
ご本人の収入が80万円以下の方
月額負担上限額
15,000円
低所得2
市町村民税非課税世帯
例)3人世帯で障害基礎年金1級受給の場合、
概ね300万円以下の収入
例)単身世帯で障害基礎年金以外の収入が
概ね125万円以下の収入
月額負担上限額
24,600円
一般
市町村民税課税世帯
月額負担上限額
37,200円

なお、所得を判断する際の世帯の範囲は、住民基本台帳での世帯が原則ですが、住民票で同じ世帯となっていても税制と医療保険で被扶養者でなければ、障害のある方とその配偶者を別世帯の扱いとすることができます。

2 入所施設、グループホームを利用する場合、さらに個別減免があります
入所施設(20歳以上)やグループホームを利用する場合、預貯金等(注)が350万円以下であれば、定率負担の個別減免が行われます。
具体的には収入が66,667円までの場合は、利用者負担はなく、66,667円を超える収入がある場合は、超えた額の50%(収入が年金や工賃等であれば、3,000円控除のうえ、グループホームでは15%)を利用者負担の上限額とします。
(注)預貯金等の中から、一定の要件を満たす信託、個人年金等は除かれます。

3 社会福祉法人等の提供するサービスを利用する場合、1つの事業所での月額負担上限額は半額になります
通所サービス、入所施設等(20歳未満)、ホームヘルプについて社会福祉法人等(注1)が提供するサービスを利用する場合、施行後3年間は経過措置として、収入や資産が一定以下※であれば、社会福祉法人の減免の対象になります。
この場合、1つの事業所における上限額は、月額負担上限額の半額となります。通所施設を利用する場合には、低所得2であっても、7,500円となります。
低所得1
1つの事業所あたりの月額負担上限額7,500円
低所得2
1つの事業所あたりの月額負担上限額12,300円
(通所施設利用の場合、7,500円)
※社会福祉法人減免の対象となる収入・資産の状況(注2)
単身世帯
収入150万円以下
預貯金等350万円以下
2人世帯
収入200万円以下
預貯金等450万円以下
3人世帯
収入250万円以下
預貯金等550万円以下
(注1)原則、社会福祉法人ですが、その地域(同一市町村内)にサービスを提供する社会福祉法人がない場合は、他の法人でも認められます。
(注2)預貯金等の中から、一定の要件を満たす信託、個人年金等は除かれます。


4 同じ世帯のなかで複数の方がサービスを利用しても、月額負担上限額は同じです
同じ世帯のなかで障害福祉サービスを利用する人が複数いる場合や、障害福祉サービスを利用している人が介護保険のサービスを利用した場合でも、4区分の月額負担上限額は変わらず、これを超えた分が高額障害福祉サービス費として支給されます(償還払い方式によります。)。
例えば、低所得2の世帯で、2人以上の方が障害福祉サービスを利用する場合も、世帯全体の定率負担の合計は、24,600円が上限となります。

5 6 7 食費等実費負担についても、軽減措置が講じられます
入所施設の食費、光熱水費の実費負担については、施設ごとに額が設定されることになりますが、
低所得者に対する給付の際には施設における費用の基準を設定することとしており(58,000円程度を想定)、20歳以上で入所施設を利用する場合、食費、光熱水費の実費負担をしても、少なくとも手元に25,000円(障害基礎年金1級受給者や60歳以上の方は28,000円、65歳以上の方は30,000円、65歳以上の身体障害者療護施設利用者は28,000円)が残るように補足給付が行われます。
20歳未満で入所施設を利用する場合、地域で子どもを養育する世帯と同様の負担(その他生活費25,000円を含めて低所得世帯で50,000円、一般世帯で79,000円)となるように補足給付が行われます。さらに18歳未満の場合には、教育費相当分として9,000円が加算されます。
通所施設等では、施行後3年間、低所得の場合、食材料費のみの負担となるため、3分の1の負担となります(月22日利用の場合、約5,100円)。

8 生活保護への移行防止策が講じられます
こうした負担軽減策を講じても、定率負担や食費等を負担することにより、生活保護の対象となる場合には、生活保護の対象とならない額まで定率負担の月額上限額を引き下げるとともに、食費等実費負担も引き下げます。





あなたの利用者負担はこうなります

例示
入所施設を利用している場合(20歳以上)
入所施設事業費 350,000円、利用される方の年齢 30歳
  生活保護受給世帯【生活保護】
   サービス利用料 0円
   食事等実費負担 58,000円  補足給付後 22,000円
   合計負担額   22,000円
  障害基礎年金2級受給者※(年金月額66,208円)【低所得1】
   サービス利用料 15,000円  個別減免後 0円
   食事等実費負担 58,000円  補足給付後 41,208円
   合計負担額   41,208円
  (手元に残るお金)25,000円
  障害基礎年金1級受給者※(年金月額82,758円)【低所得2】
   サービス利用料 24,600円  個別減免後 8,045円
   食事等実費負担 58,000円  補足給付後 46,712円
   合計負担額   54,757円
  (手元に残るお金)28,001円
  一般
   サービス利用料 35,000円
   食事等実費負担 58,000円
   合計負担額   93,000円
※収入が障害基礎年金のみである場合

グループホームとホームヘルプを利用している場合
グループホームの事業費 60,000円、ホームヘルプの事業費100,000円
生活保護受給世帯【生活保護】
   サービス利用料 0円
障害基礎年金2級受給者※(年金月額66,208円)【低所得1】
   サービス利用料 15,000円  個別減免後 0円
障害基礎年金1級受給者※(年金月額82,758円)【低所得2】
   サービス利用料 16,000円  個別減免後 1,963円
一般
   サービス利用料 16,000円
  ※収入が障害基礎年金のみである場合


通所施設とホームヘルプを利用している場合
通所施設の事業費130,000円、ホームヘルプの事業費150,000円
 ◎同一の事業所が運営している通所施設とホームヘルプを利用している場合
生活保護受給世帯【生活保護】
  サービス利用料 0円
   食事等実費負担 14,300円  減免後 5,100円
   合計負担額   5,100円
障害基礎年金2級受給者※(年金月額66,208円)【低所得1】
  サービス利用料 15,000円  社会福祉法人減免後 7,500円
   食事等実費負担 14,300円  減免後 5,100円
   合計負担額   12,600円
障害基礎年金1級受給者※(年金月額82,758円)【低所得2】
  サービス利用料 24,600円  社会福祉法人減免後 12,300円
  食事等実費負担 14,300円  減免後 5,100円
  合計負担額   17,400円
一般
   サービス利用料 28,000円
   食事等実費負担 14,300円
   合計負担額   42,300円
  ※収入が障害基礎年金のみである場合





障害に係る公費負担医療が自立支援医療に変わります
(平成18年4月から)


これまでの障害に係る公費負担医療(精神通院医療、更生医療、育成医療)が、自立支援医療に変わります。

現行
精神通院医療(精神保健福祉法)、更生医療(身体障害者福祉法)、育成医療(児童福祉法)

平成18年4月に新体系に移行

見直し後
自立支援医療制度
支給認定の手続きを共通化、利用者負担の仕組みを共通化、指定医療機関制度の導入
医療の内容や、支給認定の実施主体(※)については、現行どおり
※精神通院医療、育成医療は都道府県 更生医療は市町村

自立支援医療の利用者負担と軽減措置
基本は1割の定率負担ですが、低所得世帯の方だけでなく、一定の負担能力があっても、
継続的に相当額の医療費負担が生じる人々、(高額治療継続者(いわゆる「重度かつ継続」)にもひと月当たりの負担に上限額を設定するなどの負担軽減策を講じています。
世帯の単位は、住民票上の家族ではなく、同じ医療保険に加入している家族を同一世帯とします。ただし、同じ医療保険に加入している場合であっても、配偶者以外であれば、税制と医療保険のいずれにおいても障害者を扶養しないことにした場合は、別の世帯とみなすことが可能となります。
入院時の食費(標準負担額相当)については、入院と通院の公平を図る視点から原則自己負担となります。

[中略]






補装具と日常生活用具の制度はこう変わります
(平成18年10月から)


これまでの補装具給付制度と、日常生活用具給付棟事業は、個別給付である補装具費と、
地域生活支援事業による日常生活用具給付に再編されます。

補装具
障害者等の身体機能を補完し、又は代替し、かつ、長時間にわたり継続して使用されるもの等。義肢、装具、車いす等
日常生活用具
日常生活上の便宜を図るための用具

補装具費の支給
これまでの現物支給から、補装具費(購入費、修理費)の支給へと大きく変わります。
利用者負担についても定率負担となり、1割を利用者が負担することとなります。ただし、所得に応じて一定の負担上限が設定されます。
支給決定は、障害者又は障害児の保護者からの申請に基づき、市町村が行います。

補装具費の支給を希望する場合
@申請(市町村)
※意見 更生相談所等(指定育成医療機関、保健所)
A支給決定(市町村)
B障害者と補装具製作業者による契約
※製作指導・適合判定 更生相談所等(指定育成医療機関、保健所)
C製品引渡し
D支払い 障害者は1割負担

日常生活用具の給付(貸与)
給付決定は、障害者又は障害児の保護者からの申請に基づき、市町村が行います。
利用者負担は市町村が決定します。





障害児施設は契約方式に変わります(平成18年10月から)
障害児施設(知的障害児施設、知的障害児通園施設、盲ろうあ児施設、肢体不自由児施設、重症心身障害児施設)は、措置から契約方式に変わります。
障害児の保護者は、都道府県に支給申請を行い、支給決定を受けた後、利用する施設と契約を結びます。
なお、これまで同様、現在入所している方のうち障害の程度が重度である場合は、満18歳に達した後の延長利用を可能とするとともに、重症心身障害児施設においては、満18歳を超えていても、新たな施設利用を可能としています。

障害児施設の利用者負担
・福祉型の障害児施設については、サービスにかかる費用は1割負担、食費、光熱水費は実費負担となります。
・医療型の障害児施設については、サービスにかかる費用の1割負担(福祉分、医療分ともに)、食費については、入院時食事療養費の標準負担額分の負担となります。
・この他、日常生活にかかる費用等が実費負担となります。
・福祉型、医療型ともに地域で子どもを養育する場合にかかる費用と同程度の負担となるよう、軽減措置が講じられます。

[中略]





あなたを支える制度を活用しましょう
不服審査申立
 認定された障害程度区分や、支給決定について不服のある場合には、都道府県(障害者介護給付費等不服審査会)に申し出ることができます。

苦情解決事業
 障害福祉サービス等全般に関する苦情については、苦情解決事業を活用できます。
各事業者に設置された苦情受付窓口に申し出ることもできますし、都道府県社会福祉協議会に設置されている運営適正化委員会に直接申し出ることもできます。

地域福祉権利擁護事業
 判断能力が不十分な方々が、福祉サービスの利用援助や、日常的な金銭管理・書類等の預かりサービスを受ける事業です。お近くの社会福祉協議会でご相談ください。

成年後見事業
 判断能力が不十分なため、契約の締結などの法律行為をする際、その意思決定に不安がある方々について、その不十分な判断能力を補い、本人が損害を受けないようにし、本人の権利が守られるようにする制度です。
お近くの役所や地域にある市町村の障害福祉の相談窓口、社会福祉協議会、司法書士事務所、弁護士事務所等でご相談ください。


以上



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